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実験室に入る直前、シーマンが7匹に減っている事を知らされる。
直ちに水槽を確認。
1、2、3、4、5、6、7…………。
理由をはっきりと聞いていなかったが、シーマン同士で何かがあったようだ。
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シーマンが、減っていく。
7匹から6匹、6匹から5匹、目の前で、減っていく。
保管機にあれだけしか餌が入ってなかったのは、こういう訳だったのか。
うすうす予感はしていたが、なんと残酷な生態を持つ生物だろう。
あぁ、また始まった。
頼むから、そんな表情で私を見ないでくれ!
いっそのこと悲鳴でもあげてくれ!
私と会話が出来る知恵があるのなら、その彼に弔いの言葉をかけてやってくれ!
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幼魚の数は、現在4匹で安定している。
言葉も活発に交わせるようになってきた。
「シーマン?」と呼びかけると、「しーまーん!」と嬉しそうに答える。
こうして見ると、シーマンも結構可愛いものだ。
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この伝説の生物が、アニメやTVゲームでおなじみの「黄色い電気ネズミ」の事を
知っているのは、単なる偶然なのだろうか。
あまり快く思っていない様子なので、彼等の機嫌を損ねない為にも、
この名を彼等に呼びかけるのは、なるべく控えるようにしよう。
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「何歳?」との問いかけに「てんさーい」と答え、
「うんちうんちうんち」と連呼する。
子供じみた答えだが、はっきりと聞き取れるような言葉が増えてきた。
会話が成り立つ度に、鳥肌が立つ。
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シーマンとは何者なのだろうか。彼等にも判らないらしい。
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