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2000/04/22
■シャトレーゼさん、死亡!
22日深夜、ブリテンの魔術師見習い Chateraise さんが死亡しているのを、 近くを通りがかった Tony Hiramatsu さんによって発見された。

現場は船屋「The Oaken Oar」の裏側の、人目に付きにくい場所。 死体に矢で刺されたような傷があったことから、PK(プレイヤーキラー)による他殺も考えられたが、 生き返った Chateraise さんに直接事情を聞いたところ、 原因は近くに置かれていた「ダート(矢)のトラップボックス」によるものと判明。 しかもそれは、Tony Hiramatsu さんの手によって作られ、そこに置かれたもので、 Chateraise さんは罠が掛かっていると知っていながら箱を開けたとのこと。

「Tony Hiramatsu さんから、 『ちょっと地面に置いた状態から罠が発動するのかテストしてもらえないか。 罠箱の仕様で、たとえ罠が作動している状態で箱を開いても、 それが鍵を掛けた本人なら罠は動かないんだ。だから、君に試してもらいたい。 なぁに大丈夫、矢の罠は、トラップボックスの中でも一番威力が小さいから。』 と頼まれ、僕もそれならと軽い気持ちで引き受けたんです。 でも、指定された場所で置かれていたあの箱を開けた瞬間、 強い痛みと共に目の前が真っ暗になっていったかと思うと、 その直後、今度は灰色の世界がパーッと目の前に広がりました。 そう、僕は死んでしまったんです!」

この後 Chateraise さんは幽霊のまま、大急ぎでヒーラーのもとに駆け込み蘇生させてもらったが、 幽霊になって出ていく姿を誰かに見られたのか、 現場に戻ってきた時には既に死体は何者かの手によって荒らされ、 皮剥ぎ用のナイフやスペルブック(空)、果ては衣服まで、 根こそぎ奪い去られていたそうだ。

ちょうど現場に戻ってきた際、自らを「ファラオ」だとプロフィールに 書いていた不審な人物(面識も無い、全くの他人)とすれ違ったが、 Chateraise さんも「取られて困るようなものは持っていなかったし、死んだのは自分の不注意だから」 と、その人物に問いつめることもしなかった為、 物取りの犯人は特定されぬまま死体は腐敗し、そして消えていった。

なお、Chateraise さんの死亡原因となったトラップボックスを設置した、 GM(グランドマスター)細工師 Tony Hiramatsu さんは、 「以前自分で試した時は、かなり痛かったが死にはしなかった。 GMになったことで、矢の罠ですらあんな威力を発揮するとは… 万が一、Chateraise さん以外の人物がうっかり箱に触って起爆させてしまっていたらと考えると、 ゾッとするよ。今回の件は行動が軽率過ぎた。 もう人に試してもらうのは止めておくよ。」 と、ひとしきり反省していたが、 「なにはともあれ、威力は Chateraise さんの死で証明された。 間違った使い方をすれば危険なトラップボックスだけど、 スリやPKに対する護身用としてどんどん売っていくよ。 より殺傷能力の高い、毒や爆発の罠を中心にね。 1つ300gpだけど、せっかくだから君も買わないか?」 と、商売熱心さは相変わらずの様子。

ブリタニアでは、道ばたや森林に「箱」がポツンと落ちていたとしても、 しめしめとお宝を期待して開けてはならない。 それが「悪意ある者によって置かれたトラップボックス」だった場合、 あなたがその箱から得るものは、たった1つ、「灰色の世界への片道切符」だけなのだ。


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