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「スクライド」5巻(完結)、当然のパーペキに購入。 既に連載で1度読んでるというのに、何て言うか…まるで、 「ストーンオーシャン」にあった、ジョンガリAの狙撃で汚水パイプのボルトがバギーン!バギーン!と勢い良く吹っ飛ばされるシーン のように… 俺の頭のネジがブッ飛びました。 ―大規模隆起により、日本本土から切り離された荒野<ロスト・グラウンド>。 そこには、<アルター使い>と呼ばれる 特異能力者たちが生きていた。<反逆者(トリーズナー)>と呼ばれる少年、 カズマもその一人だった。― 漫画版「スクライド」の連載が少年チャンピオンで始まったのは、ちょうど1年前。 「TVアニメをベースに独自の世界を展開!!」と、聞こえはいいが要は同アニメ版のタイアップ企画。 シナリオにアニメと同じく黒田洋介(スタジオオルフェ)、漫画部分は戸田泰成を起用しての漫画だったが、 「このアルターってのはスタンドのパクリか?」とか、 「同時進行のTVアニメを売るための漫画?」とか、 ロクな印象を持たれていなかったし、俺もそうだった。 ちゆ12歳さんの ちゆニュース・平成13年6月2日「少年チャンピオン、今度は黒田洋介を投入」でも、 漫画については第1話にして こう扱き下ろされている。
連載当初は制作サイドも相当悩んでいたらしく、 5巻の巻末にあるシナリオ担当の黒田氏による各話解説によると、 2話目で「戸田さんと一緒に大悩みの五里霧中状態」、 その後もアニメ版との差別化を模索する一方で、 そのアニメ版の人気キャラも漫画に出さなければならないジレンマがしばらく続いたようだ。 しかし! 漫画版スクライドは、「ただのアニメのタイアップ漫画に終わる」という 弱い考えに見事「反逆」した!
『こっからは命の削り合いだっ!!!』 『男泣き―――!!!』に代表される、ともすると馬鹿馬鹿しくさえ見える男気を ド熱く描いたかと思えば、 『アルター仙人とは…?』 →『ワシの名前は或田扇仁(あるたせんにん)じゃ』 →『まんまじゃね〜〜〜〜か!!?』 などマサルさんやクロ高ばりの大馬鹿なボケ&ツッコミで笑わせる。 更に、 何の前フリもなく突然「主人公の実の兄」が沸いてくる(黒田氏曰く「今どき誰もやらないネタを入れようプロジェクト」)、 オッサンが突如19歳の美形になる(背景には薔薇)など、怒濤の如く押し寄せる トンデモ設定やドンデン返しには何度と無く欺かれ、爆笑させられた。 (あと、「チャンピオンの表現限界に挑んだ衝撃の回(黒田氏)」という、 ちゆ12歳さんでも取り上げられた衝撃シーンがブームに一役買ったのも確かだろうw)
『その馬鹿を極める!!!』、 作中でカズマが何度も叫ぶ言葉を、自らも口にする黒田氏。 そして、主人公カズマの如く、退屈な展開に正面切って「反逆」し、絵も内容も笑いもひたすら「進化」させ、 とことんまで「馬鹿を極めた」この漫画を読んでいると、 結局はパワーなのだ。 勢いが全ての小難しいものを破壊し、 そして作り手が楽しんでいれば良作になるのだ。そう思える。 漫画版スクライドには、 確かな「燃え」があったのだ。
「俺は反逆者(トリーズナー)だぜッ!」と次々ブッ飛んだ脚本を送り出した黒田洋介氏、 「どんなシーンでも絵にしてみせる!」とそれに120%で答えた戸田泰成氏。 スクライドという漫画と、それを生み出した2人の「馬鹿を極めた男」に、心からチェリオ(乾杯)ッ!! #スクライド5巻はアニメのネタを無断拝借?な勢いだけの書き下ろしエピローグ&巻末の黒田氏によるイッちゃってる各話解説付きの超豪華版。 連載で読んで面白かった方なら、 「全5巻揃えると2000円近くかかる」なんてセコい考えに「反逆」して 全巻購入するベシ。そして燃え笑え! そんなスクライド馬鹿な俺だが、アニメ版については1度も見た事ナッシング…(近所のレンタル屋にも入る気配無し^^;)。 |