「コピー機いらないかい?」 『ゴッドサイダー』巻来功士先生、自伝漫画で荒木先生との邂逅を描く

連載終了!  少年ジャンプ黄金期の舞台裏

 『メタルK』『ゴッドサイダー』などでカルトな人気を誇る漫画家・巻来功士先生の、描き下ろし自伝漫画『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』に、荒木飛呂彦先生に関するエピソードが描かれている。

 荒木先生が登場するのは、集英社のパーティのシーン。巻来先生が『ゴッドサイダー』連載50回で受賞した時、荒木先生は『ジョジョの奇妙な冒険』連載100回を祝っての受賞者として登場。巻来先生から見た荒木先生は、(挨拶のために)会場を頻繁に移動する「笑顔の美青年」。仕事場が同じ京王線沿いだったことから、パーティ後も巻来先生は荒木先生と同じ電車で帰ったが、荒木先生へのライバル心から、爽やかな笑顔を絶やさない荒木先生から「巻来さん コピー機いらないかい?」と聞かれたことが、唯一覚えている会話だったとのこと。実際に荒木先生がコピー機を譲ったかどうかは定かではない。

 ちなみに『ジョジョ』の100話目は、『ジョジョ』コミックス11巻のワムウとの戦車戦中盤、「天才的イカサマ師の巻」がそれに当たる。このパーティーは1989年初頭だったと思われる。

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『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』より、美青年・荒木飛呂彦。メイド・イン・ヘブン状態で烈! 加速!! コミックナタリーの記事にこのページのサンプルが掲載されているのでこちらもチェック。

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帰りの電車での1シーン。気になって画集『JOJO A-GO!GO!』の荒木先生ジャンプ巻末コメント集などもチェックしたが、巻来先生にコピー機を譲ったという話はなかったので、たぶん譲っていない。

 なお、荒木先生が直接登場するエピソードは、このパーティと帰りの電車のシーンのみ。本書の帯には「『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦氏と競合」と書かれており、『ゴッドサイダー』と『ジョジョの奇妙な冒険』という異色ホラーが2本掲載されていた当時のジャンプについて、何か深い因縁やエピソードを期待したが、その辺は特に書かれていなかった。(担当編集者からの脅し文句で「頑張んないと荒木さんに負けて連載終わっちゃうよ」と荒木先生の名前が出た程度)

#『ゴッドサイダー』は当時コミックスも持っていたくらい好きだったので、ジャンプ黄金期の異色作の裏話としては、興味深く読めました。「よーし、ハデにいこうドンドンぶち殺す感じで!!」「いいですね皆殺しにしましょうハハハハハ」とか(笑)。

(情報グラッツェ!<ルミノールさん、イギ―ケニーさん)