SBR感想 #63

ジャンプコミックス『スティール・ボール・ラン』 22巻に収録!
(#88:「ブレイク・マイ・ハート ブレイク・ユア・ハート その1」)
スティール・ボール・ラン #63

#63 LESSON5(4)
[33P]「完全なる黄金の回転」の攻撃からだ出不可能と悟った大統領は、「回転を止めれば、他の次元からジャイロを連れてくる」という交渉を持ちかける。揺れるジョニィが下す選択は…!?

【今月のSBR 感想サイトリンク集】

  • ●トビラ絵は血まみれのジョニィ。物憂げな表情を浮かべながら、両膝立ちしてます。サイドに「JOJO」と書かれまくった黒いパンツを装備し、普段とは一風異なる雰囲気も醸しておりますな。これより行われるジョニィの決断は、彼が真の意味での「JOJO」となれるかどうかの岐路なのかもしれません。我々読者に、ジョニィこそ「ジョジョ」の名を継ぐに値する男だと認められるか否か、その瀬戸際に立っていると言えましょう。
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  • 今月号で最終回かも…。
    とヒヤヒヤする思いで、ウルジャンを手にしましたが、
    全くそんなことはありませんでした。

    23巻突入決定…のようです。
    そりゃ、来月号が十数ページで最終回なら、22巻までですけども。
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  • さて、今回やや減ページとなってしまいましたが、計算上はこれでコミックス22巻分がたまった事になります。
    あと2回程度で終わるような事がなければこのまま4話分で22巻としてリリースされ、23巻に突入する事になると思うのですが…。
    結局、今がクライマックスだと思っているのは読者だけだったのか!?
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  • 今回は丸ごと会話の駆け引き戦。
    大統領の人格者っぷりが全面に出ています。

    『取り引き』を提案され、戸惑い、狼狽して涙しているジョニィの目は、『人殺しの目』。
    「わたしはすでに敗北している」と言い、『取り引き』を進めようとする大統領に対し、ジョニィは飽くまで強気に出るが、腰は引き気味。
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    サイト:しやわせ空間
  • 今回はジョジョとしてはひじょーに珍しい、オール会話回。
     最初から最後まで、ひたすらジョニィを説得しようとする大統領の演説でありました。
     ともすると単調になりそうなこういうお題のためか、フキダシの中に 「約束」 とかキャラの顔とか、ちょこちょことイラストが入っているのが印象に残りました。
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  •  政治家はどれだけ口が回るかってーのが重要なんだってことが良くわかった回でした。 いや、すごいですよ、本当に。大統領に上り詰める人間とはこういう人間なんだなと。

     ホット・パンツのスプレーを持ってきておきながらその存在を先出しせず、 相手に自分に求めるよう促して、ここぞとばかりに出すあたりがいやらしすぎます。
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    サイト:空気供給管

SBR 感想サイト、キャモオオオ――ン!

今月号の『SBR』の感想サイト、お待ちしております!

世界の行方は
この一撃が決める――。

(扉アオリ)

 ☆迫られる決断――!! 「敗北」を認めた大統領から切り出された、生きている次元の「ジャイロ・ツェペリ」をここに連れてくる、という提案に、大いに心を揺るがせる、ジョニィ。

ジョニィ「ジャイロがここに戻ってくるというのか?」
大統領「約束する」
ジョニィ「無事で無傷のジャイロが………!!」
大統領「約束する」
ジョニィ「そしてそのままぼくとジャイロを逃がしてくれるというのか?」
大統領「約束する。誰にも報復はしない…………」

(それにしても、セリフにアイコンのようなイラストが付けられているが、荒木先生はまた新しい表現を模索中なのだろうか?)

 この次元のジャイロが生き返るワケでは無い、そんなことをしても、「ストーンオーシャン」でF・Fが言ったのと同じように、それは所詮『違うジャイロ』では? しかし大統領は、ことも無げに、「重要なのは、このわたしたちの世界で生きている事なのだ」と言い切る。たしかに、自分の肉親や大切な人を亡くした人間にとって、故人がこの世界に戻ってくるなら、たとえ異次元の別人だと分かっていても、その誘惑は計り知れないだろう。大統領自身も、異次元に渡って「生きている父」を捜したように。

 さらに大統領は、これまでの行動全てが、大統領としての絶対的『使命』、この世界のこの我が国民の『安全を保証する』ための行動であり、遺体さえ手に入れば、『決して報復はしない』、全てを終わりにするとまで誓うのだった。大統領の話しぶりや、傷を癒し、ルーシーの命を救う手段として「H・Pのスプレー」を提供する態度、そして何より、原点である「父のハンカチ」に誓いを立てた大統領に、嘘やだまし討ちといったそぶりは全く見られない。そして父親の話を聞いて、「あんたの方が『正しい道』なのかもしれない…」と、ジョニィの心も大きく揺れ動く。

 DIOやカーズのように人類の支配や頂点に立とうとするでもなく、吉良やディアボロのように自分の欲望で他者をないがしろにするでもなく、プッチ神父のように狂信的な理想を押しつけるでもなく、ただ「父の愛」と「愛国心」を原点とし、国民の安全と幸福を願って行動する大統領は、これまでの「ジョジョのラスボス」像とは随分と異なる。そもそも前回でラスボスが『完全敗北』したにも関わらず、こうして話が続いていること自体が、これまでのジョジョとは決定的に違っている

 今月号でコミックス22巻に収録する分が溜まったので、もしコミックス23巻で完結するとしても、あと3、4話は続くと思われるが、遺体の行方、レース、ジャイロの復活、果たしてどのような決着を見せるのか、全く分からなくなってきた。ジョニィが大統領と取引し、ジャイロを復活させ、レースを続行する、という安易な選択だけは無いだろうが、かといって、どういう行動が「正しい」かも、分かりかねる。キャラクターは旅の果てに、どんな「帰る場所」と「帰る意味」を見出すのだろうか。

 「☆ジョニィの選択は…!?」(後ろアオリ) 大統領の説得に心動かされ、迷いを見せるジョニィ。ジャイロをこの世界に連れてきて、全てを無かったことにするという提案を前に、どんな選択を取るのか? 次号ウルトラジャンプ2010年11月号(10月19日発売)に続く!!

☆今月号のUJ巻末コメント


今年の夏、一番多く使った「ワード」は「暑い」ですね。一日何回?まさか何十回かも。

 今年は本ッ当ォォ―――に、暑かったですねぇ。