週刊少年ジャンプで1971年~1974年まで連載されていた西部劇漫画『荒野の少年イサム』(原作:山川惣治・作画:川崎のぼる)の復刻版コミックス1巻の帯に、荒木先生の推薦コメントが掲載されている。
荒木先生は帯で、“面白すぎるストーリーと、完璧すぎる美術と世界観。この2つが揃う、まさに奇跡の名作。”と絶賛。荒木先生は画集『JOJO-A GO!GO!』[A]の中の『本屋に走ったマンガベスト10』で、この作品を5位に挙げており、また、荒木先生自身も、デビュー作『武装ポーカー』(1980年)、『アウトロー・マン』(1982年)(短編集『ゴージャス★アイリン』に収録)で、西部開拓時代を舞台にした作品を描いている。
約40年前の作品とは思えない重厚な物語と、当時のジャンプらしい容赦無いバイオレンスに、荒木少年も心躍ったに違いない。
- 荒野の少年 イサム
復刻版の公式サイト。合計300ページの試し読みも可能。 - 荒野の少年イサム – Wikipedia
- Manga Meister – Vol.3 荒木 飛呂彦 | 文化庁メディア芸術プラザ
――子供のころは、どんなマンガを好んで読んでいましたか?
当時の流行していた作品はほとんど読んでいましたね。 『バビル二世』や『カムイ伝』、『カムイ外伝』などは、ぼくにとっての教科書というか、いまでも読み返します。横山光輝先生や白土三平先生はプロになっていく過程ですごく意識していました。
とくに横山先生は主人公の感情をドライに描く作風で、完全にサスペンスに徹しているので、子ども心に「ほかの作家さんたちとは違うな」と思っていました。ハードボイルドなんですね、絵もクールですし。
「少年ジャンプ」の作品では、やっぱり『リングにかけろ』ですね。あと『コブラ』や『サーキットの狼』。さらに子どものころだと『荒野の少年イサム』や『包丁人味平』も好きでしたね。「ジャンプ」は週刊も月刊も、すみからすみまで読んでましたよ。 - デビュー作「武装ポーカー」も収録! 荒木飛呂彦【初期】短編集『ゴージャス★アイリン』コミック文庫版
女性主人公の表題作『ゴージャス★アイリン』(1985年、1986年)と、読み切り版の『魔少年ビーティー』(1982年)、宇宙船を舞台としたSFサスペンス『バージニアによろしく』(1982年)、荒木先生のデビュー作『武装ポーカー』(1981年)、原稿紛失により2004年の愛蔵版収録まで長らく幻の作品だった『アウトロー・マン』(1982年)の5作品を収録。 - 「現代日本の、美しくて新しい古代神話だ!」 角川文庫の『幻獣少年キマイラ』帯に荒木先生の推薦コメントが掲載