#追記(04/27):本誌をゲットできたので色々追記。
Mgirl 2009春夏版 [AA]
出版社:実業之日本社
発売日:2009/4/25
価格:¥1,680
インタビューページは、大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」(ジャンプコミックス/集英社刊)の作者荒木飛呂彦や「蛇にピアス」(集英社刊)で芥川賞を受賞した金原ひとみ、そしてピーチジョン社長野口美佳といった豪華なキャスティング。(内容紹介より)
写真家・蜷川実花さんが責任編集を勤める女性ファッション誌『Mgirl 2009春夏版』[AA]に、荒木先生のインタビューが掲載!(関連:コミックナタリー – 蜷川実花はスタンド使い?荒木飛呂彦、蜷川と対談)
インタビューは全10ページ(ただし片面は英訳なので実質5ページ)。
大のジョジョファンで、憧れの荒木先生を前にして幸せいっぱいの蜷川さんと、“「癒される」って言われたい”荒木先生とのスペシャル対談は、「マイナスイオン」溢れるおもしろさ。「写真」と「漫画」という違いはあれど、独特の世界を作り出す才能をお持ちの2人が、お互いに「変わってますよね」「いや普通ですよ」と言い合ってるのが何とも可笑しいッ!?(笑)
荒木流の美容術(!)や、ブチャラティのスタンド能力が決まった理由など、思わず鼻に手を当てて「嘘だろ!?」と言いたくなるネタが続出のインタビューの中でも、特に驚きだったのが、荒木先生は自身の漫画を1回くらいしか読んでいないという事実。
蜷川:私は、今の第7部(ウルトラジャンプで連載中の『スティール・ボール・ラン』)も好きだし、5部も好き。3部もチョー好きだし、でも4部も地味にすっごい好きだし……。もう全部なんですけど、一番読み返すのは5部かもしれないですね。複雑過ぎて誰がどこにいるのかわからない、ボスはどこだって感じで。こんなに何回も読める漫画って他にはないと思うんです!
荒木:え~!
蜷川:読む度に気づかないことを見つけています。
荒木:僕、1回くらいしか読んでません(笑)。
蜷川:へぇぇぇぇ~~!? 本当ですか、そうなんだぁ。
荒木:なるべく忘れたいんですよ、描いたことを。
蜷川:なんでですか?
荒木:引きずられるんですよ。以前のものに。固定観念が出来てしまうのが嫌だし、忘れると新鮮なんです。「あっ、これあったなぁ」っていうデジャブ感が原因で描けなくなる漫画家さんって、多いんじゃないかな。ストーリーは経済と同じで、バブルになっていくんですよ。どんどんパワーアップしたり、強い人がどんどん出てきたり。そうすると、どっかで必ず一回ガンと落ちるんです。
蜷川:強い敵が出て、さらに強い敵が出て、もうこれで終わると思ったら……。
荒木:魅力的なやつで、もうさらに!みたいにね。そういう風になると、ストーリーが破綻する。だけど、忘れちゃえばゼロになるからまたいけるんです。だから、過去を反省しない(笑)。
マンネリやインフレを起こさずに『ジョジョ』が続いている秘訣は「忘れる」ことにあったッ!?
ちなみに、今回のインタビューで、荒木先生から『スタンド使い』認定された蜷川さんは、荒木先生の写真を撮ることをディ・モールト熱望されていた。荒木先生の「50歳記念」(荒木先生はこの6月で49歳!)には是非、蜷川さんに写真を撮影していただきたいところ。
- Mgirl 2009春夏版
残念ながらAmazonの再入荷はもうなさそう。店頭でも次々と完売していっているようなので、欲しい方は今すぐ書店を回ってゲットするベシ。 - ユリイカ2007年11月臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦