小学館から5月28日に発売される、南條竹則・著 『怪奇三昧 英国恐怖小説の世界』(1,890円)のカバーイラストに、荒木先生描き下ろしイラストが使用されている。
本書は2000年に集英社から刊行された『『恐怖の黄金時代』-英国怪奇小説の巨匠たち』(南條竹則 著)[A]に、書き下ろし、翻訳を大幅に加えた増補改訂完全版で、20世紀初頭の英国怪奇小説作家たちの数奇な人生と、「恐怖」の真髄を語り尽くすという内容。
荒木先生が描き下ろしたカバーイラストは、帽子を被った死神のような存在が、タスクACT4のように空間を押し広げ、その隙間には手錠に繋がれた裸の女性が横たわる、ホラーテイストあふれるイラストとなっている。カバーイラストのためにジャケ買いするべきか、なかなか悩ましいところ。
ちなみに荒木先生は画集『JOJO-A GO!GO!』[A]の中で、「自分ではあんまり読書家ではないと思う」、と語っている。
- 怪奇三昧 英国恐怖小説の世界 – 株式会社小学館クリエイティブ
- 南條竹則 – Wikipedia
- 画集『JOJO-A GO!GO!』[A]、荒木先生コメント集『HIROHIKO ARAKI』より。
海外作品だとスパイ物、ケン・フォレットとかね。サスペンス系のベストセラー小説では基本はエンタテインメントのやつ。あとサスペンスの要素が入ってくるSF、作家だとアシモフとかクラーク、あとレイ・ブラッドベリとかも読んでた。(中略) でも文字を読むのはちょっと疲れるし、遅読なんすよ。自分ではあんまり読書家ではないと思う。
あまり読書家ではないという荒木先生だが、『JOJOmenon(ジョジョメノン)』での小説家・円城塔さんとの対談では、影響を受けた一冊として、スティーブン・キング著『ミザリー』[A]を、持参。サスペンスの完璧な形と絶賛し、『ジョジョ』を描く上で勉強になるので、今でも読み返しているとのこと。
- ちくま文庫『生き延びるためのラカン』のカバー絵が、荒木先生描き下ろし! しかもネクタイが…!?
[A] - ゾンビ映画は“癒される”!? 偏愛的ホラー映画100選『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』