2008年10月11日
ノーベル物理学賞を受賞した南部氏と同じ説明を、『スティール・ボール・ラン』16巻で大統領が行っていた!?
先日、宇宙誕生の謎に関わる「素粒子」研究において、日本人の研究者3人が「ノーベル物理学賞」を受賞して話題となったが、毎日jpの記事に、「対称性の破れ」について、こんな「例え」が掲載されていた。では「対称性の破れ」とは何か。南部氏はこう説明する。
「大勢の客が丸いテーブルにぎっしり着席している。各席の前には皿、ナイフ、フォーク、ナプキンが置いてあるが、左右どちらのナプキンが自分に属するかわからぬほど左右対称になっている。そのとき、だれか一人が右側のナプキンを取り上げれば他の客もそれにならい、とたんに対称性が自発的に破れてしまう」=「クォーク」(講談社)から。
そして次に紹介するのは、『スティール・ボール・ラン』 16巻で、ファニー・ヴァレンタイン大統領が行った、『聖なる遺体』に対する説明。
大統領「 たとえの話で…………
君はこのテーブルに座った時…
ナプキンが目の前にあるが…
君はどちら側のナプキンを手に取る?
向かって右か? 左か?」
ルーシー「 普通は……「左」でしょうか」 大統領「 フム ………それも「正解」だ…
だがこの「社会」においては違う
「宇宙」においてもと言い換えていいだろう」
ルーシー「 ………宇宙? ?」 大統領「 正解は『最初に取った者』に従う …だ
誰かが最初に右のナプキンを取ったら
全員が「右」を取らざるを得ない
もし左なら 全員が左側のナプキンだそうせざるを得ない
これが「社会」だ ……………」
大統領の発言の元ネタが、まさかこんな所からだったとは! 先に紹介した南部氏の例えは、98年に出版された「クォーク―素粒子物理はどこまで進んできたか (ブルーバックス)」南部 陽一郎[AA]からの引用なので、荒木先生もこの本か、関連する書籍を読まれたものと思われる。 そういえば、『KING (キング)』2008年3月号での康芳夫氏との対談で、荒木先生は、「善と悪の境界線」や「宇宙の究極」といった謎を追求し、それを作品で描いていきたいと仰っていた。 また昨年、荒木先生のイラストが米生物学誌「Cell(セル)」の表紙を飾ったことも記憶に新しい。
「荒木先生は作品に描くことであらゆる「謎」を追求する」、「専門家は研究理論によって謎の「答え」を求める」、つまり、ハサミ討ちの形になるッ!?
- 『KING』2008年3月号掲載、荒木先生と康芳夫氏との対談(前編)より
荒木: ただ、たとえば「善と悪の境界線」とか「宇宙の究極はどこだ」という「謎」を追求して作品を描いていきたいんですけど、それは「答え」を求めている、というのとは違うと思うんです。 康: 求めていない? 荒木: 「答えを示す」というよりは、絵で読者に「なんとか伝わればいい」というのかな? もちろん伝わるということは、辻褄がどこかで合っていないとダメなんです。理論的におかしいと突っ込まれちゃいますし。でも「答え」を求めるのは、その分野の専門家にお任せしたいんです。 -
『KING』2008年4月号掲載、荒木先生と康芳夫氏との対談(後編)より
荒木: 僕は、UFOを信じていないんですよ。(中略) たとえば「人類の起源が宇宙人だった」とか、「人は神が作った」という類の話はすごく嫌いなんです。やはり、生物学的にきちんと辻褄が合っていてほしいんですよ。(中略) それと、超能力的なものを「宗教の世界」で説明するのも嫌なんですよ。 「超ひも理論」は、たとえ嘘臭くても、理論で説明しようとする姿勢には賛成できるんです。少しでも「開拓しよう」という気概を感じるし…… 結局、僕が言いたいのは「人間讃歌」なんでしょうね。 - 荒木飛呂彦先生のイラストが、米生物学誌「Cell(セル)」の表紙に!!
何巻だったか覚えてないけどSBRの単行本の巻末で粒子が現れたり消えたりの話とスタンド能力が結びつけられたっけ
この例え話の大元は、やはりノーベル物理学賞を受賞した、アブドゥッサラームです。
>>ななさん
宇宙は無から生まれた、とかいう話でしたっけ?そんな気がします
J-フィルさん>
> この例え話の大元は、やはりノーベル物理学賞を受賞した、アブドゥッサラームです。
その情報ソースを提示していただけると助かります。(件の本?)
事前にWebで調べた限りでは、Amazonレビューの記載と、
それと似た事を個人ブログでも見かけていましたが、
サラム氏が大元だと断定できる情報は見つけられなかったので。
しかし荒木先生は目の付けどころがちがうな。まさに天才ですね。
"Unification of Fundamental Forces: The First of the 1988 Dirac Memorial Lectures"
by Abdus Salam
http://books.google.co.jp/books?id=Skt9QNXnA90C&pg=PA48&lpg=PA48
ナプキンの比喩を、どの物理学者が
一番最初に思いついたのか? は、実際の
ところは証明不能だと思いますし、しても仕方の無い
ことだと思うのですよ。
ナプキンの話は荒木以前にもどこかで聞いたことあったな〜
にしてもあの引用の仕方はさすが荒木さすがとしか言い様がないけど
以前見たTVの荒木飛呂彦特集では先生はびっしりメモを取りながら映画やTVをご覧になっていました。
大学ノートにびっしりと見たことや感じたことを書き付けていて、それが様々なネタに使用されているようでした。(全部が全部使うわけでもなく雑感を書き付けておく為、とも言っておられましたが)
そんな知識に対して貪欲なところが、今回偶然一致したというとこなんでしょうね・・・。とはいえやっぱり荒木先生は凄いなーと思うのでした。
僕も新聞で対照性の破れについての例があったとき荒木キターとつい叫んでしまいましたwww
勉強家だ…
しかもその成果を作品にも活かしているッ
一過性の人気で終わらない作家の共通項だなあ
逆にそんなところからネタ引っ張ってくるってのはネタも切れ切れのようにも見える
これほど長く連載していてネタが尽きないのは、こうしてたくさんの書物を渉猟し、インスピレーションを受けているからなのか…。
素晴らしい。
うーん、俺もいろんな本読もうと思った
ネタが尽きないのは勉強を怠ってないっていう証拠なんだね。
ナプキンのたとえ話は昔から様々なメディアで取り上げられてきた。
だからSBRを読んだときも、
「あ、またその話か…」と思った人は多いはず。
わかりやすいからね。
>ネタが切れきれ
ネタ切れならそもそもこれだけ連載が
長続きしないし人気も持続しないと
思いますがね。
弛まぬ努力を続けて作品の質を保ってるからこそネタが尽きないんだと私は思いますよ。荒木先生にはネタ切れは無縁かと。
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正解は『最初に取った者』に従う
…だ