小説家・夢枕獏さん、親子でハマる『ジョジョ』の魅力を語る

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 『キマイラ』[A]などで知られる小説家・夢枕獏さんが、BOOK asahi.comのコラム『獏さんのまんが噺 第10回』で、『ジョジョの奇妙な冒険』の魅力を語っている。

 夢枕獏さんは荒木先生の絵と作品について、「それにこれだけの絵になると、今度は絵が内容の質を要求するようになるんだよ。この絵で赤塚さんのようなギャグマンガを作るのはふさわしくないだろうし。小説で言えば文体が文章を規定するようのと同じだね。」と分析。スタンドという表現についても、この絵があるからこそ『納得』してしまうと語っている。

バオー来訪者 (2)
 ちなみに、獏さんのお嬢さんもジョジョ愛読者との事だが、荒木先生の初期作品『バオー来訪者』2巻[A]の巻末に、獏さんの作品解説が掲載されていたことを信じてもらえていないらしい。(お嬢さん、本当ですよッ!)

関連:
  • 獏さんのまんが噺 10 – 特集の本棚 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 『バオー来訪者』2巻(1985年)[A]掲載の、夢枕獏先生による解説

    バオー来訪者 (2)
    「バオーの説得力ある描写にはうなった!」
    作家 夢枕 獏

     この異様な迫力を持った物語を、ぼくは少年ジャンプ連載時から注目して読んでいた。
    絵柄もストーリーも遠慮がないのがよかった。
    おそらくは、この作者が何年もあたためていたものが、この作品でいちどに吹き出したからであろう。

     小説の説得力が“文体”によって生まれるのなら、漫画の説得力は“絵”であると思う。どのような“絵”を読者の目の前に差し出せるかである。
    その“絵”の説得力が、そのまま、その漫画の持つ説得力になる。小さな理屈はどこかに消えてしまう。

     そういう意味で、寄生虫であるバオーの“絵”を見た時、その不気味さ、つまり説得力にぼくはうなってしまった。このような“絵”を見せられれば、読者はその作家を信用してしまうのである。
    「SFは描写だ」と、山田正紀氏(SF作家)が何かに書いていたが、漫画も描写であるとぼくは思う。

     この物語の続編は、やがて必ず描かねばならないものであろう。

     『バオー 来訪者』 (集英社文庫―コミック版)[A]では、荒木先生のあとがきが追加された代わりに、獏さんのこの解説はカットされてしまった。
    ちなみに荒木先生本人は、画集『JOJO A-GO!GO!』[A]で、続編的なエピソードについて、“あ、連載が終わったときは描こうと思っていたんですよ(笑)。だけど、育郎って目覚めるのは7年後って設定でしたっけ? もう15年もすぎてるから再開するのはチョットなあ(笑)。”、とコメントしている。

  • 『ダ・ヴィンチ』2008年09月号の特集「夢枕獏『キマイラ』復活!」で、荒木先生からの寄稿が掲載!

    『キマイラ』復活に寄せて
    『キマイラ』シリーズの悪魔的な色気というか、セクシーな魅力を出せるのは天野喜孝さんと寺田克也さんのお二人しかいないでしょう。「キマイラ芸術」の全てを、新装版でそろえるのが楽しみです。(荒木飛呂彦)

     『キマイラ』[A]Wikipedia)は、2010年に『キマイラ9 玄象変』 (ソノラマノベルス)[A]が発売後、続巻は出ていない。(この時の『ダ・ヴィンチ』インタビューでは、今後は毎年1冊のペースで出す予定、との事だったが…。)

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