荒木先生との馴れ初めからジョジョ立ちまで! 講演『荒木麻美のジョジョと奇妙な生活』レポート

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 11月21日(土)、東京大学の学園祭第60回「駒場祭」で行われた、荒木先生の奥様・
荒木麻美さん
によるトークライブ『荒木麻美のジョジョと奇妙な生活』(関連記事)に行ってきましたッ!

 入場整理券300枚は、朝10時の配布開始と同時に全て無くなり、立ち見の200人が非常階段口からずらりと行列を作るなど、漫画家の奥様の講演とは思えない盛り上がり。そして、13時30分、全ての席が埋まり、立ち見の方がズラリと外周を取り囲む「満員御礼」の教室に、温かい拍手で迎えられて、進行役の寺井広樹さんと、そして荒木夫人・荒木麻美さん(チャミさん)が登場

※レポートでは荒木夫人を「チャミさん」で統一しています。また、私のメモ書きと記憶を頼りに作成しているため、間違っている箇所があるかもしれません。もし明らかに間違っていたり、何か問題ある箇所などがありましたら、お手数ですが投稿フォームかメールにてお知らせ下さい。

  • <講演を引き受けた理由>

     今回の講演は、「東京大学ジョジョ研究会」から直に依頼を頂いたのではなく、進行役の寺井さん(「地上28センチの日々」)と、チャミさんの学生時代からの友人とが、たまたま友人同士だった事がきっかけだったらしい(それに、2007年のCell表紙から東大脳神経グループとの縁や、『悩む力』の姜尚中さん茂木健一郎さんも、東大と繋がりのある方という縁も)。とはいえ、大勢の前での講演という事で、チャミさんとしても何度も何度も断ったが、周りの熱意と、荒木先生の「1回くらい出てみれば?」という一押し(突き放し?)で、依頼を受けることを決意されたとか。
     ちなみに当の荒木先生は、「(緊張で)胃酸が上がってくる」と言って断ったらしい。

  • <荒木先生は今、どこで何を?>

     「※荒木飛呂彦先生は100%会場に来られません。」という告知の通り、荒木先生は来られていないが、昨日神社で拝んでくれて、さらに冗談で、「東大でビラまいてくるよ」と言ってくれたとか(本当に荒木先生本人が来てビラ配りしたら大騒ぎになる!?)。そして、今、荒木先生は何処で何をされているのかというと、チャミさん曰く、「たぶん散歩」

  • <荒木先生との馴れ初め>

     20年くらい前、チャミさんの「友人」のお見合いに、付き添いとして同席した際、向こうの付き添いで同席していた男性の1人が、荒木先生だった。それでチャミさん曰く「ビビビ」と来たそうで(しかし荒木先生は「何とも思わなかった」らしい)、その場で荒木先生の電話番号をゲットし、交際がスタート。そして、3ヶ月で結婚という、まさに「スピード=A(超スゴイ)」結婚に至ったとか。

  • <荒木先生との初デート>

     「(荒木先生が通っていた)ジムのプール」。なんでも荒木先生から「水着持参で○○のプールへ」と電話で誘われ、指定されたプールに行くと、(モナリザのほほえみで)荒木先生は「僕は25メートルを何往復かしてるから、この辺で遊んでて」と言ってそのまま放置。1人黙々とトレーニングメニューをこなして泳ぎ続ける荒木先生を横目に、チャミさんは1人でバタ足をやっていたそうな…。(漫画みたいだが「実話」)

  • <荒木先生がピンポンダッシュ!?>

     結婚して10年くらいの間の荒木先生は、チャミさん曰く、「中学一年の男の子と暮らしてる感じ」。とにかく子供っぽい、無邪気ないたずら坊主で、なんとピンポンダッシュまでしていたとか!(いい大人が!ジャンプの人気作家が!) でも、近所の人たちから、荒木先生はとてもかわいがられていて、近所の老人から息子のように親しく声を掛けられたりしていたとか。不思議な人だ…。

  • <荒木先生の人見知り>

     以前の荒木先生は、人見知りがかなり激しく、例えばチャミさんの友人が来ても、ドアを半分だけ開けて、「あ、僕の知らない人だ!」と、そのままドアを締めて出てこないほどだったとか。でも、2003年のパリ個展『JOJO IN PARIS』で、日本からは誰も来ないだろうと思っていたら、集英社の歴代担当の方々が来てくださって、その頃から、人見知りがかなり直ってきたらしい。今では家に漫画家を20人くらい招いてパーティを開くこともあるほど。
     ちなみにパーティに来られた漫画家さん達を見て、チャミさんは、漫画家ってちょっと変わってるなー、と改めて思ったそうな(笑)。

  • <家での荒木先生>

     チャミさん曰く、まるで「OLの友達か親友」。お菓子や甘い物が大好きで、種類もよく覚えていて、「○○のチョコレートどうした?」と聞いてきたり、また、女性のファッションの話題(口出し?)もするなど、「ウルサイ!」って言いたいくらい、アンテナが広いとか(笑)。

    <関連>
    荒木飛呂彦インタビュー 荒木飛呂彦の描く未来NEWTRAL)の『偉人履歴書“荒木飛呂彦”』より。

    【最近怒ったこと】
    「食べるな」って言っておいたお菓子を家族に食べられた時。
    頂戴って言えばあげるんだけど、なんか裏切られた感じが嫌。

  • <森田まさのり先生からのビデオレター!>


     ここで、友達の漫画家の1人として、『ROOKIES』(ルーキーズ)の森田まさのり先生からのビデオレターが上映! 森田先生は、荒木邸でのパーティで、承太郎のイラストを描いた際、納得できず後で2~3枚描き直して送ったことや、一緒にお酒を飲んだ際、荒木先生とチャミさんのどちらの隣に座るかで悩んだ末、エイッ!とチャミさんの隣に座ったこと、また、チャミさんに「相変わらずお美しい」「気遣いが嬉しい」、荒木先生に「とても尊敬してます」「丸くなった、取っつきやすくなった」などを語った。
     また、ビデオレターの最後では、ちゃっかりルーキーズのDVD[AA]や、『べしゃり暮らし』9巻[AA]の宣伝も入っていた。(超カメラ目線だったのが面白すぎ! お茶目な森田先生に会場大爆笑。)

  • <「荒木先生、背、高くなりましたか?」>


     今年初めにウルジャンのパーティで、荒木先生が、『ハイスクール!奇面組』の新沢先生と、実に20年ぶりにお会いした際、なぜか新沢先生から「荒木先生、背、高くなりましたか?」と聞かれ、荒木先生は10秒ほど硬直してしまった後、荒木先生が「いや、なってないですけど」と返答する、という事があったそうな。(シュールな光景だ…)

  • <荒木先生と音楽>

     チャミさんによると、荒木先生の執筆には「音楽」がとても重要で、例えばバトルシーンならロック、馬で走るシーンはカントリーなど、場面に応じた音楽を掛けて仕事をされているとか。逆に「無音」ならよっぽどらしい。ちなみに今回の講演も、入場の際に流れたBGMが、荒木先生の選曲によるものだったとか(曲の名前はここでは明かされず?)。ちなみにジョジョ研が当初用意していたBGMは、Perfumeの『チョコレイト・ディスコ』

  • <荒木先生の仕事風景>

     数年前に、チャミさんが仕事場にお茶を持ってドアを開けたところ、荒木先生が「ドヒャアァァ―――!!」みたいな奇声を上げながら、原稿から筆が大きくはみ出し、まるで何かに取り憑かれたように執筆をしていて、チャミさんは怖くて震えて、そのままドアを閉めて戻った、といった事があったそうな。

  • <ジョジョの奇妙な百人一首>

     ジョジョの名ゼリフで構成された、『ジョジョの奇妙な百人一首』(翌年には『ドゥーエ』も発売)を、荒木家で遊んだ際、荒木先生は笑ってしまって1枚も札が取れなかったらしい。しかも、(こんな台詞を)「書いた覚えがない」とも!?(以前、ジャンプSQのインタビューでも「考えて描いてないんですよね、超いい加減ですよ(笑)」) ちなみにジョジョ花札は、チャミさん曰く「たぶんする」との事。荒木先生に勝機はあるのかッ!?

  • <ルーヴルでの事>

     ルーヴル美術館をテーマとした作品『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』「ウルジャンまつり」原稿(複製)も展示された)の執筆に際し、ルーヴルには2日間、家族で滞在。ルーヴル側の計らいで休館日に入場でき、モナリザを1cm前で見たり、「サモトラケのニケ」の石像に許可を取った上でちょっとだけ触らせて貰ったりできたとか。なお、この『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は、来年1月にフランスで発売された後、ウルジャン本誌で何回かに分けてモノクロ掲載され、その後、フルカラーでコミックス化され、国内でも販売される予定との事!!

    ※ルーヴルと言えば『モナリザ』だが、ネットでネタにされている、例の『モナリザ』や『土方歳三』から始まる荒木先生の遍歴画像Googleの画像検索でも多数ヒット)は、荒木先生もチャミさんもご存じだそうな(笑)。

  • <「漫画を描いて楽しいでしょう?」>

     チャミさんから見て、荒木先生は「日記を描いている」んじゃないか、と見えるとか。例えば、朝言ってた会話が漫画の中で使われていたり、荒木先生に関係のない話でも、何?何?と聞いてきたり。また、漫画の中で「友人に似たキャラ」が登場した事もあったそうだが、そのキャラは首がバッと飛んで死亡、けっきょく友人には言えなかったとか(笑)。チャミさんが「漫画描いてて楽しいでしょう?」と聞いたところ、荒木先生は、「うん、楽しい」と答えたとか。

  • <【質問】波紋の習得法を教えて下さい!>

     チャミさん「波紋がよくわからない」(笑)。でも荒木先生は、「股関節を柔らかくしないと長生きできない」と言っているそうな。また、荒木先生は日焼け止めも塗るし、海よりは山や森を好むなど、なるべく日光を避ける生活をされているとか。(やはり吸血鬼なのかッ!?)

  • <【質問】チャミさんも作品のモデルに?>

     荒木先生によると、チャミさんは「大統領」(『スティール・ボール・ラン』のラスボス的なキャラ)なんだそうな(笑)。しかも、きっと恐ろしい殺され方をする!?(笑)

  • <【質問】もし漫画家になっていなかったら?>

     この質問に、荒木先生は、「メーキャップアーティスト(マネキン専門)」、との回答だったそうな。(謎だ…)

  • <【質問】チャミさんの学生時代の部活動は?>

     (知りたいんですか?と驚きつつ)「茶道部」チャミだけに。

  • <【質問】『圧迫祭り』について!>

    (学)“圧迫祭り”(※『SBR』 13巻で登場)にはビックリしたのですが、あれはどこから出てきたんですか。(笑)
    (先生)ウチの奥さんがよく突撃してきて「圧迫祭りだ、圧迫祭りだ」って言うんですよ。(場内爆笑)

    東北大学講演『ジョジョ立ち教室 with 荒木先生』
    より)

     この件について、チャミさん曰く、オリジナルの『圧迫祭り』は、体当たりのようなプロレス技で、全身で何回もアタックするような技らしい。昔、荒木先生がイタズラした際は、玄関に立たせて食らわせた事も!? ぜひこの場で見せて欲しいというリクエストには、一言、「無理です!」

  • <今後執筆などの活動の予定は?>

     芸能人では無いので「予定無いです」。講演もこれが最初で最後?

  • <激レア映像!『荒木飛呂彦のお料理教室』>

     ここでグレートなサプライズ映像! それは荒木先生による料理教室! 漫画家・荒木先生が1人で調理する様子をビデオで納めたもので、のっけから「ぼくはこれから、料理します」という荒木先生のセリフに会場爆笑。メニューは、『黒酢豚とブロッコリーの添え物』と、『エビとホタテ貝のリングイネ(パスタ)。面白かったセリフをメモ書きから紹介すると(さすがにレシピまではメモれなかった)、

    • 「火は…中火? 後で調節する
    • 「豚肉はちゃんと火を通す。生はヤバイです
    • 美味そうだなぁと感じる色まで揚げる」
    • 「あつッ、あつッ」
    • 「ニンニクの香りを、オイルに…こすりつける!」(このセリフは2回言う
    • 「お玉ねェェ――――!」
    • 「完成しました。わーい。
       どジャアア~~~ン!

     料理はヨダレずびっ!においしそうだった。ちなみにチャミさん曰く、料理は「たまーにしてくれる」とか。(チャミさんよりも美味いらしい!?(笑))

  • <プレゼントコーナー>

     ここでチャミさんから、荒木家にあったジョジョグッズのプレゼント。メディコス 超像可動「アヴドゥル」「大統領と呼ばれた事のある方」(→なんと女性!)「花京院典明」「一番遠くから来た方」(→青森から!)、「フィギュア詰め合わせ」(後で聞いた話だと『ジョジョの奇妙なスタンドコレクション』だった模様)が「荒木先生と同じイニシャルH・Aの方」、承太郎フィギュア(以前プライズ景品であった物)が「今回の講演をきっかけにジョジョを読もうという方」、『SBR』グラス(UJ読者プレゼントの品)が「イギーというペットを飼っている方」に、それぞれプレゼントされた。

  • <「チャミ立ち」>

     最後にチャミさんが招待したサプライズゲストとして、「ジョジョ立ち教室」でおなじみの、カジポンさんと鬼教官さんが登場! 「東大ジョジョ立ち」(2007年3月)以来の、東大でのジョジョ立ちが決行される事に。

     告知ポスターでもバッチリ「ジョジョ立ち」を決めていたチャミさんだったが、鬼教官の鬼指導(手には使い込まれた竹刀!)は厳しく、「残念ながら出来てないですね」とポーズを矯正されてしまう一幕も。悲鳴を上げる関節!(笑) しかし、鬼教官とチャミさんの「Wジョジョ立ち」はバッチリ決まっていて、一挙一動で会場がどよめき(鬼教官の存在感がとにかく凄すぎる!)、ポーズが決まると会場からは割れんばかりの拍手! 鬼教官から「合格」も出て、短い時間ながらも、LV1(ジョジョ4巻表紙のジョナサン)、LV2「ジョジョ8巻表紙のジョセフ」、LV3「リゾット立ち」、LV4「(指さしポーズで)やれやれだぜ」を2人で決め、会場は大盛り上がりだった。(ちなみにリゾットが掃いていたようなシマシマのスウェットパンツを、当時チャミさんが掃いていたらしい。偶然!?それとも…)

 そして講演は、約1時間半で全ての内容を終了。最後に親しい方々から、5、6束と抱えきれないほどの花束が手渡され、14時55分、万雷の拍手で送られながら、チャミさんこと荒木麻美さんは会場を後にしたのだった。(後で聞いた話だと、実はこっそり観覧に来ていた南海キャンディーズのしずちゃん(!)も、この隙に会場を抜け出していたらしい。

 ディ・モールト楽しかったッ! チャミさん、進行役の寺井さん、ジョジョ研の皆さん、その他関係者の方々に、心から「感謝いたします」(リンゴォ)

【オマケ】



荒木麻美 さん江
荒木飛呂彦
ラッキーランドコミュニケーション より

 教室の右前に飾られていた、荒木先生から奥様に送られた花!。その横には“Shinnosuke”さん(SOUL’d OUT)からの花も置かれていて、講演終了後、花を中心に写真を撮るという、奇妙な光景が見られた。

関連2:

  • 「週刊少年『』」(2003年放送)、荒木先生への100の質問より。

    <【Q.50】好きな異性のタイプは?>
    荒木:異性のタイプ? あのね、おしとやかじゃない方がいいですね。
    船越:まさしく先生の作品に出てくる女性達は……。
    荒木:ああ、そうですね。黙っていて何考えているか分からないような女性は好きじゃないですね。
    船越:活発な人がいいんですね。
    荒木:そうですね。

    <【Q.51】奥さんはいますか?>
    荒木:います。

  • 『QuickJapan』75号掲載、荒木飛呂彦 12,000字インタビューより。

    荒木:由花子を描いた時って、僕が結婚して二年目ぐらいの時なんですよ。あのまんまだと危ないけどさ(笑)、結婚した経験が出てきているとは思いますね。ただ単に女の人を出すだけじゃなくて、女の人の裏の顔を描こうとするようになりました。結婚して家庭を持ったおかげで、作品に厚みが出たとは思います。


  • 東北大学講演『ジョジョ立ち教室 with 荒木先生』
    文芸ジャンキー・パラダイス)より。

    (学)“圧迫祭り”(※『SBR』 13巻で登場)にはビックリしたのですが、あれはどこから出てきたんですか。(笑)
    (先生)ウチの奥さんがよく突撃してきて「圧迫祭りだ、圧迫祭りだ」って言うんですよ。(場内爆笑)

  • 『新版XXXHOLiC読本』掲載、荒木先生と猫井椿先生(CLAMP)の対談より。

    荒木:CLAMPとの出会いは面白いんだよね。これ言っちゃっていいのかわからないけど。
    猫井:大丈夫です、ぜひ(笑)。
    荒木:うちの奥さんと偶然同じエステサロンに通っていたんだよね。「うちのダンナ、漫画やってるんです」みたいな話を担当の方にしたら「他にも漫画家さんのお客様いらっしゃいますよ」という話になったそうで。
    猫井:そうですよ。私たちも、荒木先生の奥様がいらっしゃってると聞いて。もう、大騒ぎでしたよ。

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